| 歴史を少し。 ヨーロッパ大陸の最西端の国、ポルトガル。 15世紀頃の大航海時代、ポルトガルが栄華を極め世界のリーダーだったことは、世界史の授業などで皆さんもご存知のことでしょう。 では、建築・インテリア史上ではどうだったかと申しますと、残念ながらポルトガルのデザインが一時代を築くような大きなムーブメントを起こした経緯はありません。 それは、ヨーロッパの端で後ろは海だけ、という地理的な要因が大きかったと思われますが、中世の頃などは大抵、イタリアやフランスなどで始まったデザイン様式は数十年、時には数世紀遅れてようやくポルトガルに伝わってくる、という具合でした。 インテリアや建築デザインについては、主に受動的なかたちで発展を遂げた、というのが一つの特徴かと思われます。 しかしながら、それではポルトガルが独自に生み出したデザイン文化はないのか、と申しますと、答えは「否」であります。 ポルトガルならではの発展を遂げたものも沢山あり、そのほとんどが今でもポルトガルの市民に愛され続けているという優れたものなのです。 その独自性が最も顕著な点は、イスラム文化、ブラジル等の植民地文化などとの、「異文化どうしの融合」です。 お隣のスペインともひと味違ったポルトガル独自の発展を遂げ、ポルトガルのデザインの歴史に華を添えています。 建築様式(装飾)の「マヌエル様式」、当店でも扱っている「アズレージョ」などがその例ですが、どれも芸術性に優れたポルトガルならではの美しいものです。 個々の詳しい説明は別の機会に是非、取り上げてみたいと思います。 |
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| ポルトガル・コンテンポラリー では、現在のポルトガルのインテリアとはどんなものなのか-。 例えば、「北欧スタイル」呼ばれるように、ひとつのカテゴリーとして確立された特徴や手法が存在する北欧と比べてポルトガルには、「ポルトガル・スタイル」というようなものはありません。 しかしそれでも「ポルトガル風」と言える特徴はやはり存在するのです。 ここでは、その「ポルトガル風」・「ポルトガルらしい」デザインとは何かについて述べることにいたします。 まず「スタイル」としては。「クラシック」「カントリー」が主要なところです。 いわゆる日本人が単純に思い浮かべる西洋のインテリア。 「格調高く仕上げる」という要素も重んじられているように思います。 インテリア小物も曲線的なゴージャスなものを比較的多く目にしますし、ポルトガル人は金か銀かどちらが好きかと言えば、確実に「金」です。 銀にも控えめな美しさを感じる日本人のセンスとはだいぶ異なる印象です。 そして敬虔なカトリックの国ですから、天使、マリア様などキリスト教モチーフもよく使われています。 また、食器などで民芸品調や素朴な田舎風の安価な可愛らしい小物もポピュラーで、決してみやげ物としてだけの用途ではありません。 そして、床、階段、家具などに、大理石を使っていることが多いのも特徴で、南部に大理石の産地を有するポルトガルでは、石もインテリア素材として身近なもののようです。 そして前述の「アズレージョ(タイル)」は本当によく見かけます。 インテリアの専門雑誌でも特集が組まれるくらい、一つの重要なインテリア・アイテムとして確立されています。 実はこれこそが最も顕著なポルトガルのインテリアの特徴かもしれません。 また近年では、日本同様、北欧・イタリアからの「モダン」または「ポストモダン」のデザインが流行っており、ポルトガルのインテリア雑誌にも頻繁に登場しています。 ポルトガルにおける新しいインテリアの表情です。 |
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ポルトガルのインテリア事情